English follows below.
gracola(グラコラ)はシャトル織機で織られた天然素材の小幅生地を使用し、「長く愛用でき、ともに育てる」服を製作・販売しています。
1. おもい:
gracolaは、体に馴染みやすく、経年変化を楽しめる素材を使用し、シーズン、性別を問わずシンプルで暮らしの中に取り入れやすいデザイン、着心地の良いパターン、耐久性の高い縫製仕様の服を提供しています。すべての生産工程に関わる方々が、皆様にバトンを渡し、「あなただけの服」へと育てていただくことを目指しています。また、貴重な素材を無駄にせず長く愛用していただくため、「廃棄ゼロ・100年服」というキーワードを掲げ、受注生産を行っています。
2. 素材選びとクラフトマンシップ:
シャトル織機で織られた生地は膨らみがあり、着て洗ってを繰り返すほど体に馴染んでいきます。この「服を育てる」楽しみを味わえるのがシャトル織機の醍醐味です。ビンテージデニムをイメージするとわかりやすいでしょう。(ただし、デニムのように色落ちはしません)しかし現在、シャトル織機は生産されておらず、職人は古い織機を修復して大切に使っています。廃盤の理由は、スピードと効率を求める時代のニーズに合わなくなったからだと思われます。シャトル織機は糸の種類、湿度、季節などの変化に合わせて調整が必要で、職人の熟練の技と手間がかかるため、織れる量はけして多くありません。一般的な織物は90㎝~150㎝幅ですが、gracolaが使用する会津木綿と遠州木綿の生地巾は36㎝~43㎝、昔ながらの天然素材小幅生地です。会津木綿の織元は100年以上前に製造された貴重なシャトル織機を使用しており、1台で織れる生地の量は1日12〜18m程度で、ワンピース1〜2着分しか生産できません。小幅で少量生産のため服にするには正直簡単ではありません。
なぜgracolaは、困難なシャトル織機の小幅生地を選ぶのでしょうか?それは土地の息吹を感じる会津木綿と遠州木綿そのものの時代を超越した力強さと美しさに魅了されたからです。そして、それらを織れる職人の技を絶やしたくないという強い願いがあり、また、素晴らしい生地の存在、「服を育てる」楽しみを、皆様に知っていただきたいという思いがあるからです。シャトル織機で丁寧に織られた生地は、空気をたくさん含んでいるため非常に軽く、夏涼しく冬暖かいオールシーズン着用可能な味わい深い服になります。着て洗ってを繰り返すと服はわたへ戻ろうと、体にやさしく馴染んでいきます。
3. 持続可能性とボタン制作:
耐久性が高く、経年変化を楽しめる素材をボタンに加工し使用しています。生地同様、環境への負荷をできるだけ抑えた天然素材です。
一般的にボタンは天然素材から金属、プラスチックまで多くの種類があります。プラスチックは天然素材と比較して安価で大量生産しやすい素材ですが、自然分解しないため、海や土を汚染する原因となっています。また、体内にもたまるマイクロプラスチックは深刻な問題となっています。家庭洗濯で服の化学繊維が水と一緒に流れ、マイクロプラスチックになるという話を聞いたことがあります。同様に、プラスチックボタンも同様の問題を引き起こす可能性があります。
gracolaは国産鹿角で作られたオリジナルボタンを使用しております。その中には近隣で害獣駆除された鹿の角も含まれます。天然素材であるため、同じものはありません。鹿角は非常に硬く加工が困難ですが、ボタン作家さんとの話し合いを経て、オリジナルデザインを決めます。外側や内側の形成、糸穴のあけ、磨きなどを1点1点手作業で加工していただいております。時間をかけて丁寧に作られた鹿角ボタンは、使用するにつれて色味が落ち着き、艶が増していきます。
4. ビジョン:
丁寧なデザインと職人技、そして持続可能な素材選びを通じて、Gracolaは「服を育てる」喜びを提供し、あなただけの特別な服へと育てることを目指しています。
1. Philosophy:
We create and sell garments made from narrow-width, natural fabrics woven on Japanese shuttle looms. Our mission centers on crafting "clothes you can cherish and nurture over time." We prioritize sustainability, timeless designs, and production practices that reduce waste under the motto “Zero Waste, 100-Year Clothes.”
2. Material Selection and Craftsmanship:
We use fabrics woven on rare, traditional Japanese shuttle looms. These looms produce soft, breathable textiles that gradually mold to the wearer through repeated washing and use, similar to vintage denim. However, shuttle looms are no longer mass-produced due to their low efficiency and high labor demands.
The fabrics we use, such as Aizu cotton and Enshu cotton, are narrow (36-43 cm wide) and produced in small quantities. A single loom can weave just 12-18 meters per day—enough for only 1-2 dresses. Despite the challenges of working with narrow-width materials, we value historical and cultural significance as well as superior comfort and craftsmanship.
3. Sustainability and Button Crafting:
Our commitment to eco-friendly materials extends to the buttons used in our clothing. We select handcrafted buttons made from Japanese deer antlers, including those sourced from deer culled for wildlife management. These unique buttons are durable, naturally beautiful, and environmentally friendly, eventually decomposing back into the earth.
Each button undergoes meticulous handcrafting by artisans, from shaping and polishing to drilling thread holes. Over time, these buttons develop a natural sheen and deepen in character, much like the fabrics used in our garments.
4. Vision:
Through thoughtful design, meticulous craftsmanship, and sustainable materials, we invite wearers to experience the joy of “nurturing” their clothing, transforming each garment into something deeply personal and timeless.